別れ・・・大切なお客様の旅立ち

長いお付き合いのお客様がお亡くなりになりました。
体調は安定していたのですが、昼間急変し、救急搬送されそのまま息を引き取ったそうです。

実は、入院されたことは何度もあったので、今回もまた少ししたら退院して、またいつもの暮らしに戻るんだろうな、と思っていました。

なので、訃報を聞いたときは、本当に信じられず、私達ヘルパーも事実を受け入れられない状態でした。

ヘルパーがこうなのだから、ご家族のお気持ちは、本当に、とても言葉では言いあらわせないものでしょう。

身体が弱くて体力が落ちて、身体のために食べたいけど思う様に食事がとれないKさん。私たちはなんとか食べやすい物を、とあれこれ考えて調理をするお仕事でした。
やわらかく煮てみたり、野菜と果物をスムージーにしてみたり、あんかけにしてみたり。

最近は、「美味しかった」と笑顔を見せて下さることが増え、ヘルパー同士でも「良かったね、嬉しいね」と喜んでいました。

亡くなる数日前も、普段通りの生活をして、特に変わった様子も無かったのに。。。。

介護に携わる職業なのに。相手は病気で高齢で、ずっとこの状況が続くことなんて無いと分かっていたはずなのに。
ずっとKさんの笑顔を見られる様な気がしていました。

もう会えないなんて。

虫や鳥や自然が好きで、「ねえ、トノサマガエルの鳴き声って、ゲコゲコだっけ、ゲロゲロだっけ、ゲーゲーだっけ?」なんていう質問をしてヘルパーをちょっと困らせたKさん。
ご主人のことを「まったく男の人は気が利かないんだから」なんて不満を言いながらも、いつも心配して大切にしていたKさん。
体調が悪くても「いつもありがとうね」「美味しかった」とヘルパーを気遣ってくれたKさん。

私達みんな、あなたの事が大好きでした。

どうか、どうか。
天国に行ったら、美味しい物をおなかいっぱい食べてくださいね。
私たちがそちらに行ったら、「食べ過ぎてちょっと太っちゃったわ」なんて言葉聞かせて下さい。

Kさん 今までありがとうございました。