介護していて、イライラして自己嫌悪で落ち込んでしまうご家族へ
こんにちは。今日は雨が今にも降りそうな群馬は大泉です。
最近特に思うことをまとめてみました。
私たちは、介護を必要とするお客様のサービス担当者会議で、ご本人はもちろんご家族とお会いする機会が多々あります。
そこで時に目にするのは、高齢の親を非難する息子さん、娘さんの姿です。
『なんにも分かんないんだから話し合いに口を挟むなよ』
『ボケちゃって、なんにも出来ないんですよ』
『この間は夜中に小便もらして。この人のせいで大変で大変で』
という感じです。
横で聞いている本人は、不服そうだったり、悲しそうだったり。。。
私たちとしては、
『大変なんだなあ、なんとかしてあげなくちゃ』という思いと、
『ああ、それをお父さんの前で言うのは止めてあげて~!』
という気持ちです。
介護をしている家族は、本当に大変です。
それは、たまに訪ねてくる親類には決して想像できません。寝不足や、体の痛みや、次々に襲ってくる洗濯や食事の世話や汚れた部屋の掃除。
どうにもコントロールできない怒りと悲しみと自己嫌悪に、毎日押し潰されそうになりながら耐えている方が沢山います。
そんななかで、他人の前で親を非難する家族がいたとしても、親なんだから敬って優しく接しなさい、なんて言うことは、とてもできません。
何故か。
その非難の裏に、深い愛情と悲しみを感じるからです。
小さい頃から厳しく育ててくれた父さん、人に迷惑をかけるなといつも俺を叱ったじゃないか。なんで近所の人に笑われるようなことをするんだよ。
綺麗好きだった母さん、いつも掃除を頑張ってピカピカにしてたじゃないか。なんで汚れた下着を押し入れに仕舞い込んだりするんだよ。
しっかりしてくれよ。
前の優しい母さん、頼りがいのある父さんはどこに行っちゃったんだよ。
私たち介護職は、介護が必要となった状態で初めてお会いします。つまり、そこがスタートラインなので、以前と比べて良い悪いは無く、今を受け入れることから始まります。
だから、良い意味で冷静に見られます。
でも家族は、そうではない。
元気だった姿を良く知っている。
だから、辛いんですよね。
私がご家族に対し言えることは、これだけです。
遠慮無く、使える制度をフルに使って、楽をしてください。
他人が代われる事は、出来る限り他人の力を借りてください。
そして、家族にしか出来ないことに、精一杯の力を注いでください。
親御さんと過ごせる時間はもうきっとあまり長くはありません。
どうか、大切な人との最期の時間が、後悔の思い出ばかりになりませんように。