『ハラスメント対策』社内研修 行いました

先週は定例研修『ハラスメント対策』を行いました。

以前のブログでも来ましたが、最近の当社は特にハラスメント対策に力を入れています。

マニュアルも作成し、今回会社としての指針を示したところです。(もともと『緊急時の対応』などはあるのですが ハラスメント対策に特化した詳しいマニュアルは無かったため)

 

厚生労働省の調査では ハラスメントを受けたことがあるという介護職は非常に多く、平成31年『介護現場におけるハラスメントに関する調査研究報告書』では、全介護事業において5~9割がこの1年間に利用者本人からハラスメントを受けたことがあると回答しています。(訪問介護では66.2%、デイサービスでは79.3%だそうです)

 

【この1年で利用者本人からハラスメントを受けたことのある介護職員の割合(訪問介護・通所介護)】

 

 

ハラスメントか否かは受けた人の感じ方によって変わる事もあるので、他の人が受けたらハラスメントと捉える事柄でも『 私は受けたことがない』と回答する人もいるかもしれません。

そのため今回の研修では、ハラスメントとはどういった行為を指すのかというところから始まって、ハラスメントに対する会社としての方針、社員に求める基本的な考え方を伝えた後、最終的に現場ではどのような対応を取ったら良いのかという話をしました。

実は、ハラスメントのマニュアルと研修を作るにあたって、厚生労働省のマニュアルを始めインターネットで情報を探しましたが、実は案外、現場で介護職員はどのように対応したらいいのかという具体的なところまで書かれているものは少ないように感じました。

ハラスメントを受けたら冷静に対応しましょう。すぐに上司に報告しましょう。地域包括支援センターなどに相談し多方面からの対策を検討しましょう。などなど。

それは尤もなのですが、ハラスメントで一番最初に困るのは現場にいる介護職員であって、その現場においてどう対処したら良いのか具体的に示すことが大切なのではと思ってます。なので、できるだけ具体的な会話返答例を挙げて説明をしたつもりです。

 

受講後アンケートを見ると、そうは言ってもやはり『一人になったら適切に対応できるかが不安』という意見が複数ありました。その通りだと思います。

研修で「冷静に 穏やかに はっきりと拒否の意思を伝えましょう」と話しましたが、例えば 脅されるような言葉を投げつけられたりした場合に、 恐怖で足がすくんで何も言えないという状況になるのは致し方ないことだと思います。

 

ですから、冷静に対処できるのであれば そのようにしましょう。但し、もし驚きと恐怖で何も言えない何もできないという状況になったとしたら、とにかくその場を安全に切り抜けることを優先し、サービス提供が終わった後にできるだけ早く上司に相談してください。それで充分です。

研修通りの理想的な対応が出来なかったとしても、上司はその社員を絶対に責めないし、本人も自分を責める必要は全く無いのです。

 

我慢する必要はないよ。

ハラスメントを受けたのはあなたのせいじゃないよ。

大丈夫。

 

 

介護業界に関わらず ハラスメントと言われるような行為は世間ではたくさんあるようです。 一人一人が自分の思いをぶつけるだけではなくて相手の立場や思いを尊重し合いながら行動できると、もっと暮らしやすい世の中になっていくんだろうなと思います。

そんなこと思っていると、ジョン・レノンのimagineが頭に流れてきました。

世界がひとつ、はまだ先のことだとしても、まずはすぐ近くの人と仲間になれると良いですね。

 

 

You may say I’m a dreamer
But I’m not the only one
I hope someday you’ll join us
And the world will be as one

僕のことを夢想家だと言うかもしれないね
でも僕一人じゃないはず
いつかあなたもみんな仲間になって
きっと世界はひとつになるんだ

 

↓ 【関連リンク】こちらもご覧ください

ハラスメント対策④ ハラスメントに困った時の当社としての考えと対応

ハラスメント対策③ ハラスメントに困った時の当社としての考えと対応

ハラスメント対策② モラハラに困った時の当社としての考えと対応

ハラスメント対策① セクハラに困った時の当社としての考えと対応