亡くなったお客様宅へご挨拶へ行ってきました ~自宅での看取りケアを考える

先日、ご自宅で亡くなった、弊社訪問介護をご利用のお客様のお宅に、お花を持ってご挨拶へ伺ってきました。

末期がんと診断され、痛みのコントロールをしながら、ご家族に囲まれて最後の時を過ごされていた方でした。私たちは、排せつ介助や清潔のケアで訪問させて頂いていました。

痛みが強いこともあり、一時は緩和ケア病棟の入院を考えていたご様子でしたが、最終的には、亡くなるその時をご自宅で迎えることとなりました。

ご家族としても、お仕事をしながらの看取りケアとなり、食べやすい食事の調理から全般にわたる身体介護をされ、とても大変だったと思います。ですが、「余命と言われていた時期より長く生きてもらえたから、私たちとしては、やりきったという気持ちが強いんです」と、笑顔でお話してくださいました。
以前も、末期がんのお母様を自宅で看取った娘さんが、「悲しいのもあるけど、看取ってあげられた達成感があります」と、すがすがしい表情で語っていらっしゃったのを思い出しました。

日本では自宅で亡くなる方は2割にも満たないのが現状です。ですが、やはり最期まで自宅で過ごしたい、過ごさせてあげたい、と思う方が多いです。

自宅で看取るには、それ相当の努力と覚悟が必要です。ご家族の理解と協力に加え、医療や介護の専門職の手をふんだんに借りることがもちろん大切です。

ですが、自宅での看取りは、ご本人もご家族も満足のいく結果を得られることが多いように思います。

その方は、お孫さんの結婚式を楽しみにされていて、それまでは生きないとと頑張っていらっしゃいました。飲むことも食べることもほとんど出来なくなり痩せ細った体で、お孫さんの花嫁姿を見た数日後、天国に旅立たれました。
病院ではきっと叶わなかった願い。

一人でも多くの方が、人生の最期を望む形で迎えられるように、我々もお手伝いをさせて頂けたら嬉しいです。